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▼2021/10/2の中日新聞に「公立学校教員の月平均60時間の時間外労働に対して「労働基準法(労基法)」に定める残業代を支払わないのは違法」という訴訟のさいたま地裁判決が掲載されました。判決は(「公立学校教員定額働かせ放題法」とも揶揄される)「教職員給与特別措置法(給特法)」の存在により敗訴(棄却)でしたが、(労基法に定める残業代を支払わないまま、給特法で規定する時間外労働勤務命令が可能な超勤4項目以外の)法定労働時間を超えた勤務を続けさせた場合には国家賠償法に基づく損害賠償責任を負う」という見解が示されたようです。
▼今後は損害賠償請求の訴訟が起きそうですが、訴える相手は任命権者であり残業代支払者でもある県教委か、時間外勤務の服務監督権者である市町村教委か、どちらになるのでしょうか。
▼また、判決では「判決のまとめ」で「(残業代を支払わない代わりに月6時間程度の残業代に相当する月給4%を一律で支給する給特法は)もはや教育現場の実情に適合していないのではないか」「現場の教職員の意見に真摯に耳を傾け」「給特法を含めた給与体系の見直しなどを早急に進め」などの指摘があったようです。
▼このままでは、岐阜県のように公立小学校教員採用試験の倍率が2倍を切る( 208 教員採用試験 ついに2倍割る を参照 )など優秀な人材の確保が難しくなりそうです。しかし、公立学校教員の悲痛な声( 180 #教師のバトン を参照 )に対して文部科学省の反応は鈍い。相次ぐ検査不正問題が起きた三菱電機では、引責辞任した会長が記者会見で「最も大きな課題は経営層と現場の断絶だった」と述べたようです。経営層が文部科学省、現場が学校(県教委・市町村教委)ですね。
▼今度の文部科学大臣は末松信介参議院議員(関西学院大卒、兵庫県議6期、昭和30年12月に神戸市西区生まれ)。大都会育ちの国立大附属中学、私立高校卒業で、公教育分野にはあまり縁が無さそうに見えるけれど期待してもよいかな。
208 教員採用試験 ついに2倍割る
194 教員免許更新制の見直し
180 #教師のバトン
173 小学校教科担任制と臨時教員数
172 小学校教科担任制と教員採用
171 学校教育のこれから(中教審答申)
62 教員の休日まとめ取り法案
4 忙しすぎる先生の現状を紹介する動画
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