280 総合教育会議 – 部活動地域移行 (20230113)

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▼2022/11/16に羽島市総合教育会議を傍聴しました。総合教育会議は、羽島市の教育の課題やあるべき姿について、市長と教育長及び4人の教育委員が協議や調整をする場です。今回の協議題は「中学校における運動部活動の地域移行について」でした。
▼スポーツを所管する市長部局から、生徒や教員の満足度は非常に高いこと、保護者の「見守り当番や練習付き添いが継続していて負担軽減につながっていない」という意見、スポーツクラブの指導者の「生徒の成長を見届けることができるので満足」「ハード面の整備が不十分」という意見などが紹介されました。
▼また、教育委員からの「スポーツクラブでのいじめの発生やその対応が不安」という指摘には、教委事務局から「生徒たちは、学校という枠の外での主体的な活動であるクラブにおいても、助け合って生き生きと活動していることがアンケート結果からも分かる」という説明がありました。
▼竹鼻中学校休日部活動の地域スポーツクラブへの移行の目的は、当初は保護者の負担軽減や教員の働き方改革とされていました。しかし、今回の説明では、少子化の進展で学校規模が小さくなり学校部活動が縮小せざるを得ない状況下、中学生年代のスポーツ環境をどのように維持・発展させていくのか、それとともに、中学生の多様な活動の場を確保するために、生徒の活動の場を学校という集団の枠組みの中から学校の外へどのように広げていくのかという、部活動地域移行の本質的な目的についても触れられていました。
▼前回同様に、教育委員が事務担当者へ現状に関する質問を投げかけ、教育委員の理解を深めるための時間が長かったのはちょっと残念でした。総合教育会議の本来の目的である、部活動の地域移行の課題やあるべき姿に関する市長と4人の教育委員の間での協議や調整の時間は短かったようです。しかし、協議の結果、部活動が移行される地域のスポーツクラブに対して、行政からの支援も必要であるという方向性が共通理解された場面もありました。
▼教育委員と市長との間の協議や調整を充実させるためには、市長が事前に事務担当者から説明を受けているように、教育委員も総合教育会議開催前に教委事務局から詳細な事前説明を受けて、自らの疑問を解決し現状に関する理解を深め自分の考えを整理しておいて、それらを踏まえて総合教育会議での市長との協議や調整に臨む必要がありそうです。
総合教育会議が、事務担当者への質問により課題を審議するような場ではなく、市長と教育委員4人の間の率直な協議や調整の場になることを願っています

総合教育会議の会議要旨・会議資料等はこちらへ (羽島市HP)
185 総合教育会議 (令和3年3月議会一般質問)

279 市民と議員の意見交換会(公共交通) (20230106)

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▼2022/11/19に羽島市民と羽島市議会議員との意見交換会が開催され参加しました。昨年度はコロナ感染対応で、私が委員長でオンラインでの開催でしたが、今年度は一堂に会しての意見交換となりました。18人の議員と約20人の市民が、羽島市内の公共交通の未来について意見交換しました。
▼様々な意見がありましたが、●市内の電車・新幹線・公共バス・コミュニティーバスの結節点の利便性向上が重要である(名鉄との接続、近隣市町のコミュニティーバスとの連携や相互乗り入れ、複数結節点を相互に結ぶシャトルバスの運行)、●利用自由度の向上が必要である(スマホ等情報機器の活用、乗車人数は少ないのだからせめて降車場所は自由化、気軽にいつでもどこでも乗降できるシステムが目標、コスト負担とのバランスを考えることが必要)、●マイカーの維持費に年間30万円程度は必要なので、その相当分を会費とした高齢者が市内でマイカーを利用するのと同じ程度の利便性を提供できる会費制システムを検討してはどうか、などに集約されるような気がします。
▼自家用車による移動が自らできないような、特に若年者と高齢者の移動の自由をどのように保障するのかが課題で、情報通信技術などを活用した移動手段の開発が求められます。また、その費用負担をどうするかという社会的コンセンサスも必要です。公共施設の老朽化、社会保障費の増大など厳しい市財政運営の中で、市議会議員が、利益誘導ではなく、どのような提言をするかが問われています。

223 オンライン市議会意見交換会

278 令和5年の教育動向など (20230101)

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明けましておめでとうございます。旧年中は格別な御高配を賜り、誠に有り難く厚く御礼申し上げます。本年もより一層の御支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。新しい年が夢と希望が溢れ光り輝く年となるよう微力ながら頑張る所存です。
▼令和5年スタートにあたって、国・県・羽島市の教育関係の話題を取り上げました。長くなってしまいましたが、年始のお時間があるときにでもお読みいただけると幸いです。

▼まずは岐阜県について
▼注目は、産育休補充講師を年度当初から任用できる ( 新聞記事はこちらへ ) という県教委と県財政当局の大英断です。運用がどうなるかは不明ですが、学校現場の教員の厳しい勤務状況の改善に向けて期待大です。また、教員志望者で残念ながら採用試験合格に至らなかった方々に1年間安定した教職の仕事を提供できるという点でも、教員志願者増につながります。堀教育長ありがとう。さすがですね。羽島市においても令和5年度当初からの実施を期待しています。

▼次は羽島市、私の市議会一般質問から
▼教育に関して羽島市議会一般質問で多くの提案をしてきました。行政の対応結果はどうだったでしょうか。代表的なものを幾つか御紹介します。( すべての一般質問の詳細についてはこちらへ )
令和4年12月議会。不登校の子ども達への対応を一層充実させるため、適応指導教室「こだま」の増設を提案しました。結果は、令和5年度予算でどうなるかですが、実現に向けた感触はgoodです。4月の市議会議員選挙の頃にははっきりしているかな。 ( 276 不登校支援の適応指導教室を増設 (12月議会一般質問) )
令和4年9月議会。近隣市町村では最も短い夏休みの延長を提案しました。結果は、教育委員の11月の会議で、教委事務局から3日間程の学校休業日増が可能という説明があったようです。その3日間増が10月のキッズウイーク増になるのか、夏休み増になるのか、どちらになるかは現時点では分かりません。どちらの増を選択するかは、子どもの意見も大切ですが、保護者の意見がもっとも重要だと思います。最終的には今年度中に教育委員の皆様の多数決により決定されます。いわゆるレイマンコントロールです。夏休みが周辺市町村と同じ程度の長さになることを期待しています。( 263 来年の夏休みは長くなるかな? ) ( 262 10月平日の休みを無くして夏休みを長く)
令和4年6月議会中学校部活動の地域移行について取り上げました。結果、11月の総合教育会議でスポーツ振興を所管する市長から「義務教育の一環の中でスポーツ文化活動を行うときに、保護者負担をさらに求めるという点については十分な検討が必要だと
思います。」という発言 ( 会議要旨はこちらへ ) があったり、新設された「新しい時代の学校構想検討委員会」 ( 新聞記事はこちらへ ) の検討事項に挙げらたりするなど、市内には前向きな機運が盛り上がっています。しかし、ここにきて令和5年度文科省予算案を含め国が腰砕け気味なこと ( 新聞記事はこちらへ ) が不安です。( 250 部活動の地域移行(議会一般質問) )
令和3年12月議会。市役所旧本庁舎の望楼(旧火の見櫓)の危険性を取り上げました。結果、望楼の竹鼻中学校生徒への危険性も重視され、市役所旧本庁舎は解体の方針となりました。( 226 旧市役所望楼の倒壊危険性 (12月議会一般質問その3) )
令和3年9月議会。GIGAスクール構想を推進するために授業支援アプリ「ロイロノート」、学校と保護者の情報共有アプリの予算措置を求めました。結果、令和4年度から全面的に予算措置され「ロイロノート」を安定的に利用できるようになり、学校と保護者の情報共有アプリ「すぐメール」も導入されました。( 205 議会でオンライン授業などを質問 )
令和2年6月議会。学校のコロナ対応により教員が疲弊して子供たちへのきめ細かな対応の時間が減ってしまうことがないよう、消毒作業などの外部発注を提案しました。結果、市長には早速実現していただきました。( 119 学校のコロナ対応と教員多忙化 )
令和元年12月議会。地域の絆づくりを重視すべきとの立場から、スポーツ・文化・社会教育を教育委員会から市長部局へ移管し、市長が将来構想に基づく施策を総合的・横断的に立案し、効率よく実行することを提案しました。結果、令和4年4月から市民協働部が設置され移管が実現しました。同時に、教育長が学校教育の発展充実にもっともっと集中して力を注ぐことができるようになりました。( 84 議会一般質問(12月) )

▼では国の動きはどうでしょうか。
▼12/23に文部科学省が来年度予算案文部科学省令和5年度予算案はこちらへ )  ( 予算案のポイントはこちらへ ) を発表しました。また、同じく12/23に文部科学省初等中等教育局財務課⾧ 村尾 崇氏が「教員勤務実態調査を踏まえた教師を取り巻く環境の在り方の検討」と題するレポート ( レポート本文はこちらへ ) を発表しました。ともに、来年度の文部科学省の政策の方向を示しています。
▼教員志願者を増やして質の高い持続可能性を確保するために魅力ある教員の勤務環境の実現を目指す「質の高い教師の確保のための教職の魅力向上に向けた環境の在り方等に関する調査研究会」 ( 調査研究会の議事要旨はこちらへ ) ( 配付資料はこちらへ )  の議論が注目されます。
▼学校現場に直接関係することでは、教員が生徒に接するときのバイブルである「生徒指導提要」 ( 関係するNHKの記事はこちらへ ) ( 「生徒指導提要」本文はこちらへ ) が改訂されました。行き過ぎた内容があると問題視されていた校則について「学校ホームページで公開するのが適切」とされていることなどが話題になっています。この改訂もこれからの教育が大きく変わっていく切っ掛けになりそうです。
▼学者や評論家の議論を私はあまり参考にしないのですが、学者のこんなメッセージ 「教員も子供も追い詰められる 長時間労働、校則、いじめ… 2022年の教育問題」 を見つけました。

▼最後に議会改革について
議員定数削減などの議会改革を、70歳以上で当選回数3回以上のベテラン現状維持派の議員に負けることなく進めるべきと考えています。( 251 議会改革第6弾 議員定数削減 )
▼2022年の新語・流行語にノミネートされたOBNをご存知でしょうか。Old Boy’s Network の頭文字です。男性中心の組織や人間関係を表す言葉で、男性中心の閉ざされた場での話し合いによって重要な方針・人事が決まるケースが多く、その仕組みが部外者を排除し組織の硬直性に繋がりやすい事実を指摘した言葉です。民主主義の殿堂である羽島市議会がそのような場所にならないように精一杯努めてまいります。もちろん、「選挙で選ばれた議員の駐車場は市役所出入口の近くが当然だ」、「選挙で選ばれたのだから市議会の議員控室は広くゆったりできる場所にすべきだ」というような、いわゆる議員の特権意識の排除にも努めます。 

 

277 屋内50mプール整備を要望 (20221223)

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▼2022/11/29に岐阜県水泳連盟副会長として、会長と一緒に岐阜県庁を訪問し、清流の国推進部長の長尾様(県庁11階の同じ部屋で一緒に働いていたことがある)に「県内に屋内公認50mプールの建設」を要望しました。
▼屋内50mプールが無いのは、全国47都道府県の中で建設予定を除くと、山梨、岐阜、奈良、鳥取、島根、香川、徳島、大分、沖縄の9県です。岐阜県はこの9県の中でも水泳競技者が一番多い県です。
▼水泳のほとんどの全国大会は、全国大会参加標準記録を破ると参加資格が得られます。たとえ県大会で優勝しても標準記録を破っていなければ全国へは行けません。しかし、岐阜県は屋外プールのため、雨、風、雷、気温などのコンデションを良好に保つことができず、屋内プールで常に最良のコンデションで泳げる他県と比較して、県内選手は不利状況におかれてしまいます。
▼岐阜県は、直ぐに建設に取りかかっていただけるような状況ではないようですが、これからも岐阜県水泳連盟副会長として、公認50mプールの必要性を県だけでなく広く県民にも訴え、建設の機運を盛り上げていきます

257 水泳でインターハイ出場を激励
187 岐阜県水泳連盟の副会長へ

276 不登校支援の適応指導教室を増設 (12月議会一般質問) (20221216)

[通算HP閲覧回数 62,303回 (2022/12/16現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]
▼2022/12/13に羽島市議会12月議会一般質問で「不登校の子供たちへの支援について」を取り上げました。答弁では、子供たちのために不登校対策を進めようという森嘉長教育長の熱意が伝わってきました。適応指導教室の新設など来年度に向けた具体的内容もあり、前向きで期待が持てる答弁でした。
私の願いは、適応指導教室が、不登校だけでなく発達障害や学習障害の子供たちの、早期発見、早期対応、相談や支援活動、そして幼保小連携までも含めた総合的な拠点へと整備されることです。夢は膨らみますが、まずは不登校対応の拠点整備に向けて力を尽くします。
▼主な答弁は次の通り。
▼1点目。羽島市の状況について。羽島市の傾向として、新たに不登校になる児童生徒は減少傾向にあるが、継続して不登校になっている児童生徒が増加傾向にある。
▼2点目。学校の取組体制について。スクールカウンセラーなどの勤務体制に合わせて教育相談研修会やケース会議を行うことが難しく、時間をかけて専門的な立場からの助言や支援を受けることが困難な場合もある。今後、各学校において柔軟かつ継続的にケース会議を開催・協議できるよう工夫改善を行う。
▼3点目。早期発見について。これまでの方法に加え、一人一台整備されたタブレット端末の授業支援アプリ「ロイロノート」を活用し、児童生徒から学級担任に相談を行うことができるようにしている。また、学校情報配信アプリ「すぐ―る」の出欠席等連絡機能を活用し、保護者から学校に対して日常的に相談を行える機会を設けている。今後は、ICT機器による情報をはじめ、様々な情報を一元化し、児童生徒へのさらなる組織的な支援体制の在り方について調査研究する。
▼4点目。早期対応について。スクールカウンセラーなどは、児童生徒や保護者のカウンセリングや、児童生徒の日常生活の観察・記録等の業務を中心に行っている。加えて、教育相談委員会やケース会議等へ参加し、教職員に対する支援・相談の業務も相当な時間をかけており、個に応じた支援方法のみならず、学校のサポート体制についても助言・連携して取り組んでいる。また、児童生徒に向けた心の健康に関する授業やSOSの出し方にかかわる授業についても助言等を行い、未然防止の視点からの業務も行っている。
▼5点目。教育機会確保法について。適応指導教室の新設を検討。新たな適応指導教室は、日常の教育活動が行えるような学校と同様の環境が望ましく、市内学校の校舎で開設することについて検討。また、不登校に関する高度な専門知識と学校現場に対する十分な知見、そして組織マネジメントの経験のある人材の配置も必要であると考えている。

今回の一般質問の原稿と答弁はここからどうぞ
南谷清司の今までの議会一般質問はここからどうぞ

 

▼「不登校の子供たちへの支援」は、令和4年9月29日に、私の提案により所属する議会会派自民清和会から市長へ要望した事項です。予算要望活動だけではなく、議会の一般質問でも取り上げ実現に向けてダメ押しをした形になりました。私が市議会議員に立候補した大きな理由の一つは、議会活動(議会一般質問等)を通して「羽島市教育を一層発展充実させるための教育予算を獲得すること」です。そして、「教育は票にならない」と言われることもありますが、議員の教育の発展充実に向けた努力が重要で必要なことは、県教委で教育行政を主事級から部長級までの18年間担当して学んだことです。間もなく初めての議員生活の任期4年が終わりますが、羽島市の教育にどのくらい貢献できたでしょうか?