255 自治体自立塾(片山善博著)

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▼後輩の先生から勧められて「自治体自立塾」(日本経済新聞出版社)を読みました。著者は総務省のキャリア官僚から鳥取県知事、民主党政権で総務大臣を歴任し、現在は慶応大学教授の片山善博氏(1951年生)です。2015年出版でちょっと古いですが、内容は現在も通用します。というか、地方自治の現在の問題点を鋭く指摘しています。
▼著書では『(1)首長を筆頭とする地方自治体は国から自立していない、地方議会は首長から自立していない、教育委員の合議制の会(教育委員会)も国の指示待ちではなく自らが経営する学校現場の課題の解決にもっと主体的に取り組むべき、(2)自治体も地方議会も教育委員の合議制の会(教育委員会)も、決めた結果を丁寧に説明するばかりで、住民や保護者、現場の声をよく聴こうとしない。地方の自立には支えてくれる住民の力が必要。』が基本理念のようです。そして、その具体的な対策として、地方議会の運営や地方議会と首長との関係のあり方、住民参加の方法などが、詳しく提案されています。
▼私が議員になって思ったことと同じ内容もありましたが、新しい視点に気付かされた内容もありました。改めて、私の議会活動の方向性を整理・確認することができました。この本を紹介してくれた後輩に感謝です。ありがとうございます。
▼このような本を著す人、そして大学の研究者、学校の教員など地方行政や学校現場に精通した学識経験者・有識者が、もっともっと地方議会の議員になっていただけると、地方の議会や政治は大きく進化しそうです。後輩よ、議員へ立候補しよう。