[通算HP閲覧回数 105,409回 (2025/6/29現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]
▼私立高校授業料実質無償化が実施されそうです。ところで県立高校と私立高校の違いは何でしょうか。一般的には、県立高校は税金で運営されている高校、私立高校は生徒が払うお金で運営されている高校、という認識かもしれません。しかし、このことが私立高校授業料実質無償化で大きく変わりそうです。
▼私立高校には国や県から多額の私学補助金が支払われています。私立高校は、その補助金と生徒が払う授業料などで運営されています。そして、私立高校授業料実質無償化が実施されると、生徒は授業料を払わずにすみ、代わりに、私学補助金に加えて授業料相当額の税金が国から私立高校へ支払われます。その結果、私立高校は税金で運営されている高校へと変化します。私立高校の先生の給料も税金から支払われるようになるわけです。
▼つまり、県立高校も私立高校も同じく税金で運営されている高校になるわけです。となると、最初に書いた、県立高校は税金で運営されている高校、私立高校は生徒が払うお金で運営されている高校、という認識は間違っていることになります。では、県立高校と私立高校の違いは何になるのでしょうか。
▼中学生が志望高校を決めるときに検討する項目は、施設設備・進学就職実績・部活・交通の便とスクールバス・教育内容・入試の仕組み・制服などが多いと思われます。しかし、施設設備や部活、スクールバスなどお金が必要なことについては、県立高校では私立高校と違って学校が独自に決定することはできません。予算という形で県議会、県知事、県教育委員会が決めます。
▼私は、県立高校も私立高校も、どちらも税金で運営される高校になるのであれば、県立高校も私立高校も、税金から学校へ支払われる金額を同程度にして、学校の判断でそのお金を使って学校運営できるようにすると、公平な競争が実現すると思っています。
▼公立高校入試に、共通テストと内申点の結果からコンピュータを利用して受験者の志望順に合格校を割り振る併願制の導入を検討するという報道がありました。
▼私は、この併願制を、公立高校と私立高校のすべての高校を対象に実施すれば、受験勉強や受験料・入学金を含め、中学生とその保護者の大きな負担軽減になると考えています。公立高校、私立高校と区別してみても、私立高校授業料実質無償化により、どちらもほぼ税金で運営されている学校同士になるのですから、入試でも公平に扱うべきと思います。学校の特色や入学してほしい生徒像などを入学者選抜にどのように反映させるかという課題は、公立高校にも私立高校にも共通する課題です。
▼実現できそうにないことばかりですが、県立高校と私立高校の違いを考えることは、教育制度の在り方の本質を考えることにつながると思って、いろいろ思いを巡らしています。
▼新聞記事に「18年度入試から県内全域の公立高校を受験できる「全県一区制」が導入され」とありますが、これは私の最後の県教委関係の仕事です。昔のことですが。ところで、「全県一区制」導入により二極化が進んだというのは間違いです。
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406 先生働き方改革の給特法改正成立 (20250614)
[通算HP閲覧回数 104,816回 (2025/6/14現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]
▼2025/6/11に、公立学校の先生の勤務条件を定める「給特法(公立学校教員給与特別措置法)」が改正されました。
▼私が羽島市議会一般質問で先生方の働き方改革推進を話題にしたときに、この給特法のことを「教員定額働かせ放題法」とか「天下の悪法、給特法」とか発言したところ、当時の議長から「天下の悪法という表現は議事録から削除すべき」と提案され削除した記憶があります。
▼この給特法の最大の問題点は、公立学校の教員を労働基準法の適用外としている点です。その一つが、公立学校の教員には、膨大な残業を強いながらもその残業時間を勤務を命じられた労働時間として認めず、一切の残業手当(時間外勤務手当)を支給しないと定めていることです。今回の改正では、残念ながらこの根本的な問題点は改正されませんでした。公立学校の先生方に労働基準法を完全適用するという至極真っ当なことが、恐らくは、先生に余りに多くの残業をさせているためその分の残業手当を払うお金がない、という理由で見送られたと想像しています。金がないのでサービス残業を強制するなど、まるでどこかのブラック企業のようです。
▼その代わりに、残業しなければならない先生にも、勤務時間終了後すぐに帰ってしまう先生にも、どの先生にも等しく、残業手当の代わりに給料の10%相当のお金(教職調整額)を支給することになりました。10%というのは概ね月16時間分(毎日1時間弱)の残業手当に相当します。勤務時間前の朝の登校指導と昼の休憩時間の給食指導だけでも月16時間は越えそうです。
▼一方、先生の働き方改革推進として、先生の業務量を減らすとか、先生の担当授業時数を減らすとかの様々なメニューが改正法に盛り込まれていますが、誰が何をいつまでにどう変えるのかという具体的なことは、相変わらず学校現場に丸投げとなっています。これでは、学校現場の負担が増えるだけで先生の働き方改革は進みそうにありません。むしろ「他の公務員より10%余分に貰っているのだから、このくらいのことはやって当然」と思われるような気さえします。実際に私は、県教委で人事管理の仕事をしていた時に「教員は4%(当時)貰っているのだから」と指摘されたことがあります。
▼6/13の羽島市議会一般質問で「羽島市ではR7/6/9時点で教員4人が未充足」という答弁がありました。教員配置は、県教委が定める「この学校はこの人数の教員で運営してください」という教員数があり、その教員数分の教員を県教委が4/1に配置します。そして、この4/1に配置されるすべての教員は、県の教員採用試験に合格した教員(教諭)であるのが本来の姿です。
▼しかし、教員志望者が少ないため採用試験に合格した教員(教諭)が不足する結果、必要教員数だけ配置できず、代わりに臨時採用の教員(講師)を任用する場合があります。この採用試験に合格した教員(教諭)が配置できなかった人数を未充足ということがあります。さらに、代わりの臨時採用の教員(講師)が見つからなくて、本当に先生がいない、足らないという場合があります。この先生がいない、足らないという人数を未充足という場合もあります。また、その学校に勤務していた教員が病休や産休・育休を取得したり年度途中に退職した場合には、その補充の先生が必要になります。そして、この補充の先生が見つからない場合もその人数を未充足という場合があります。
▼今回の答弁の4人未充足が、これらのどの未充足のことか分かりませんが、教員のなり手がいなくなってきていることは確かです。教員のなり手がいないということは、公立学校教育崩壊が目前に迫ってきていることに通じます。そして、一度崩壊しかけるとその勢いが急速に増していくことは容易に想像できます。このことを、今回の給特法改正の給料10%増で解決できるはずがありません。
▼批判ばかりしていても未来ある子ども達に申し訳ないので、学校教育の専門家として、また羽島市議会議員として、微力ながらも私にできる事をしっかりとやっていこうと思っています。ご指導と応援をよろしくお願いします。
詳細は文部科学省HPからどうぞ(ここをクリック)
文部科学大臣メッセージに対する論評(Yahoo!へ)
ある公立学校教員のつぶやき(Yahoo!へ)
403 小学生の体験学習 (20250523)
[通算HP閲覧回数 104,121回 (2025/5/23現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]
▼2025/5/21に地元小学校1・2年生がサツマイモ苗を植えました(総合的な学習の時間かな?)。約150本植えたので300個以上のサツマイモが収穫できそうです。
▼私も会員となっている地元老人会の方々がお手伝いをしました。多くの方にとっては小学生になった孫のためのお手伝いです。「孫のために頑張るぞー!」と、トラクターで耕したり、畝立てをしたり、石灰や肥料を散布したり、マルチを引いたりして準備万端です。
▼私からは、サツマイモの苗の植え方を子ども達に教えました。その際に、「苗は横に寝かして植えるよ。どうして横に寝かして植えるのかな。不思議だね。学校へ戻ったら先生と一緒に考えようね。」と探求的な学びのネタを提供しました。
401 羽島高校から羽島市役所へ就職 (20250509)
[通算HP閲覧回数 103,561回 (2025/5/9現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]
▼2025/5/7の岐阜新聞に、羽島市役所の女性職員が羽島市職員消防団に初入団という記事がありました。「昼間の消防力確保」のために、消防署職員ではない羽島市役所の一般職員が消防団を作っていることが素晴らしいことなのに、その消防団に女性職員も参加していることはもっと素晴らしいことです。けれど、私がもっともっと素晴らしいと感激したのは、その女性職員が地元の羽島高校を今春卒業したばかりだということです。
▼「地元高校から地元高校生を採用したい」と県内の市長さんたちが話されるのを、県教委として県内を回っていたときに多く聞いてきました。しかし、地元高校の地元生徒が地元市役所への就職を目指し、そして市役所がそのような生徒の進路希望に応えて採用していく、ということは実はそう簡単なことではないのです。それが我が羽島市で実現できているということは本当に嬉しい限りです。
▼地元羽島高校の活躍の様子が4/5の岐阜新聞に載っていました。今春の人事異動で、私と県教委で一緒に仕事をしていた、前任の下野校長に勝るとも劣らないとても優秀な高橋校長が羽島高校の校長として赴任してきてくれました。安心と期待とで妙な感じですが、羽島高校の発展に向けて一生懸命応援します。ガンバレー羽島高校!!!!!。
400 江崎知事に面会して政策提案 (20250502)
[通算HP閲覧回数 103,320回 (2025/5/2現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]
▼2025/5/1に、市議会議員の仲間8人と一緒に、岐阜県庁第一応接室で江崎知事にお会いし、30分間ほど羽島市の将来についてご指導をいただきました。
▼私からは、木曽三川分流背割堤⇔木曽川⇔犬山城⇔各務原市内⇔岐阜城と金華山⇔長良川⇔木曽三川分流背割堤の周遊サイクリングロードを整備してナショナルサイクルルートへ登録し、岐阜県南部・愛知県西部・三重県北部の魅力アップにつなげる構想を提案しご指導いただきました。
▼関連する羽島市内主要施設として、既設の新幹線岐阜羽島駅、名神岐阜羽島IC、岐阜羽島駅前のサイクルステーションBLOCK47に加え、かんぽの宿跡地を活用した県立室内50m公認プールの整備も提案しました。室内50mプールなどを海津市の長良川サービスセンター(ボート等)と連携した、水上バイクを含む水上スポーツ拠点として整備すれば、城などの歴史文化・サイクリング・水上スポーツなどで岐阜県南部を全国だけでなく世界にもPRできると考えています。
▼まだまだドラフト段階ですが、市民の方や市内企業様の御意見も頂きながら、誰でもワクワクと楽しめる仕掛けを創って、全国から人の流れを呼び込みたいな、と夢を見ています。私には大きすぎる夢かもしれませんが、応援をよろしくお願いします。
▼当日は、教え子の秘書広報統括監が知事室の前で待っててくれたのが、とても懐かしく嬉しかったです。昨年11月以来となる堀教育長にも会いたかったけれど不在だったのは残念でした。こちらはきっと6月に一緒に酒を飲むだろうから「まっ、いいか」。
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