308 山県市方式 小規模校守る (20230728)

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▼2023/7/20の岐阜新聞に、山県市の「統廃合せずに学校間連携」という記事がありました。少子化が進む中、多くの市町村では学校を統廃合して学校規模を維持し教育水準を保とうとしていますが、山県市ではあえて統廃合せずに合同授業などの連携を深めることにより現在の教育水準を維持しようとしています。
▼記事にある伊自良中と美山中の間の移動には、片道でバス乗降を含めて授業1コマ分弱の時間が必要と思われますが、移動しないですむ情報通信技術を活用した両校合同授業なども実施するのでしょう。 ( 山県市立小学校及び中学校適正規模等検討委員会の答申はこちらからどうぞ )
▼一方、恵那市南部(岩村、山岡、明智、串原、上矢作の五地域)では、各地域にある五中学校を統合する計画が進んでいます。2023/2/12の中日新聞によると、恵那市教委の教育長は「子どもたちを多くの考えに触れさせ、社会性を育んでほしいため、大きい学校で生活させたい。一学年に複数の学級がある学校を早くつくりたい」と説明されているようです。 ( 恵那市教委の恵那南地区中学校の再編に関する考えはこちらからどうぞ )
▼少子化が学校教育へ及ぼす影響への対応方法は、それぞれの地域の状況によって変わるのは当然です。どのような対応が最善だったかは、未来から現在を振り返った時にしか分からないのかもしれませんが、その地域、地域で英知を集めてその時に最善と思われる方法を選択したいものです。

 

307 かくれ校則と不登校 (20230721)

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▼2023/7/19にテレビを眺めていたら「かくれ校則」「不登校」という言葉が耳に飛び込んできました。早速ネットで検索したら美濃市教育委員会の不登校対策の紹介だったようです。
▼一言でいうと「小児科医師と学校との連携を深める」なのですが、私が知っているパターンと比較すると、美濃市の取組は一歩も二歩も深い連携の実現を目指すものでした。
▼この取組そのものも素晴らしいのですが、テレビを見ていて私が「そうだ、そうだ、その通り」と思ったことは、「加藤医師は、約1000例の不登校の子どもたちを診てきた経験から、不登校=“だいじょうぶ感”の低下だと捉えている。主な要因は、起立性調節障害や発達特性、知的アンバランスなどの「内的環境」や、家庭や学校などの「外的環境」にあると考えている。とくに外的環境の影響は大きく、例えば、授業中の「全員挙手」の強制や、授業が始まる3分前に勉強を始める「3分前学習」など、学校の中にあるさまざまな非公式のルールを、加藤氏は「かくれ校則」と呼び、これが不登校の最大の要因だと指摘する。」というコメントです。
▼美濃市教委教育長は「現場によっては、自主的な活動でも子どもたちが互いを管理し合うような姿が見られる」「学力を身に付けさせるために、教員が子どもをコントロールする方法を取っていた」「確かに子どもたちの息苦しさにつながっているのではないか」「よかれと思ってやってきた指導が、子どもだけでなく教職員自身も苦しめていることに気づいた」ともコメントされています。
▼詳しくは、東洋経済ONLINEの「美濃市が「医療者と連携」し、市を挙げて不登校対策に取り組み始めた訳 学校の非公式ルール「かくれ校則」も見直す方針」をご覧ください。 ( 記事はこちらからどうぞ )。

306 羽島市議会政治倫理審査会 (20230714)

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▼2023/6/7の新聞に「政倫審、遵守を求める」の記事がありました。2023/5/3の「羽島市議、選挙公報に虚偽 「社会福祉士」資格なし」の続々報となります。
▼当該議員は羽島市議会全員協議会で事実を認めて謝罪されましたが、私の提案が認められ、議会が市民の皆様への説明責任を果たすために「羽島市議会議員政治倫理審査会」が設置されました。
▼なお、審査結果や審査会会議録は羽島市議会HPに公表されています。このように結果を公表することは、市民へ開かれた議会、市民に信頼される議会を推進するためにはとても重要なことだと、私は思っています。
「羽島市議会議員政治倫理審査会報告書及び会議録」(羽島市議会HP) はこちらからどうぞ
▼ところで、社会福祉士は、昭和62年制定の「社会福祉士及び介護福祉士法」で定められた国家資格で、資格を持たない人は「社会福祉士」という名称を使用できない「名称独占」の資格です。違反者には罰則規定もあります。
▼また、社会福祉士は精神保健福祉士や介護福祉士など福祉系国家資格の中では最も難易度が高いと言われることも多く、合格率は30%程度のようです。実際に、中部学院大学人間福祉学部人間福祉学科の2021年度の社会福祉士合格率は31.6%(38.5%)、精神保健福祉士は100.0%(57.1%)、介護福祉士は100.0%(93.3%)でした。(中部学院大学HPより、( )内は2020年度合格率)
▼「社会福祉士」という国家資格の取得難易度も、今回の事案が新聞で大きく取り上げられた理由の一つなのかもしれません。