196 いきいき元気館の今後

(通算HP閲覧回数 41,716回  2021/7/23現在  連絡先:info@minatani-kiyoshi.com)
▼2021/7/21開催の「第2回羽島市公共施設等検討委員会」を傍聴しました。50年ともいわれるコンクリート建築の耐用年数が近づいてきたいきいき元気館(S48年建築)・老人福祉センター(S49年建築)のあり方を検討する委員会です。
▼「いきいき元気館」は、障がい者のための地域活動支援センター「のぞみ舎」、学校に馴染めない児童生徒のための適応指導教室「こだま」の活動場所になっています。また、余剰スペースをライオンズクラブ、ロータリークラブ、青年会議所、口腔保健協議会へ事務所として貸しています。
▼「老人福祉センター」は高齢者向けの生活相談・健康相談・教養講座・サークル活動で使用されています。また、老人クラブ連合会の事務所もあります。
▼委員会では、障がい者の支援、学校に馴染めない児童生徒の支援、老人福祉は、今後も継続すべき事業であることが確認されました。その結果、論点は、このような事業は、①この2施設でなければ実施できないのか、他にも実施可能な施設があるのではないか、ということと、②他の施設で実施する場合に、この2施設を多額の費用を使って修繕し、今後も維持していく必要があるのか、という2点のようです。
▼私が思うに、市役所新庁舎完成に伴って北庁舎、中庁舎が空くので、そこへ、これらの機能を集約し、更に他の公共的な福祉関係外郭団体も集約して、北庁舎や中庁舎を羽島市の教育・福祉関係事業の中心地にしてはどうでしょうか。市役所・保健センター・教育委員会も近くにあって行政への相談や手続きがしやすいし、コミュニティバスも利用しやすいし、そしてなにより、羽島市が教育や老人福祉、障がい者福祉などに力を入れている、住みやすく子育てしやすい街だということをPRできます。(こんな発想は単純すぎるかな? 市議会で一般質問してみようかな? そんなことをすると検討委員会の議論の邪魔になりそう。円滑な市政運営を意識すべきですね。)
▼ところで、羽島市の学校教育施設の60%(延床面積比)は築40年以上経過(耐震補強は完了)しています。私の記憶では中央小学校体育館はS43年建築、福寿小学校体育館はS48年建築で、「いきいき元気館」と同じかもっと古い建築物。当然同じように老朽化していることでしょう。
羽島市全体のグランドデザインを踏まえた上で、選択と集中の理念のもと個々の施設のあり方を議論すべきなのでしょうが、実際には困難な作業になりそうです。委員の皆様、よろしくお願いします。

第1回委員会の資料(PDFファイル)

羽島市公共施設等総合管理計画【第4次改訂版 令和3年3月】(PDFファイル)

195 羽島市役所旧庁舎の今後

195 羽島市役所旧庁舎の今後

(通算HP閲覧回数 41,489回  2021/7/16現在 )
▼2021/7/12に「第1回羽島市旧庁舎あり方検討委員会」を傍聴しました。羽島市役所新庁舎の完成に伴い旧庁舎(本庁舎・中庁舎・北庁舎・教育センター)とその敷地の利活用について審議する委員会です。第1回委員会では、委員長に内田裕市岐阜大学工学部社会基盤工学科教授が選任され、市から今までの経緯や調査結果が報告されました。
▼本(旧)庁舎については、羽島市竹鼻町出身の建築家坂倉準三氏設計でS35年度日本建築学会賞を受賞した建築物であること、しかしS34竣工で耐震性能(H28調査Is値0.245)は低く震度6~7程度の地震で倒壊・崩壊する危険性が高いこと、活用に当たっての安全安心を確保するためには耐震改修等で30億円~50億円(新庁舎建設費は外構工事込みで約60億円)必要なことなどが説明されました。
▼また、平成29年10月市民アンケートでは、本庁舎保存に「反対」と「おおむね反対」を合わせて保存反対が72.9%だったそうです。
市職員給料削減を実施せざるを得ない財政状況下、検討委員会が未来の羽島市を見通した選択と集中のあり方をどのように判断されるか注目されます。また、もし解体の場合には、その跡地活用も、特に教育センターは名鉄駅前だけに、未来の街づくりを含め市民の関心は高そうです。今年度内に委員会の結論が出る見込みです。

第1回羽島市旧庁舎あり方検討委員会の会議要旨(令和3年7月12日開催)



194 教員免許更新制の見直し

(通算HP閲覧回数 41,283回  2021/7/9現在 )
▼2021/7/6定例記者会見で萩生田文部科学大臣が教員免許更新制についてコメントしました。なお、教員免許更新制とは、10年に一度30時間以上の更新講習を受けて教員免許を更新(自己負担3万円程度)しておかないと、教壇に立つことができない(学校をいわゆるクビになってしまう)制度のことです。
▼私は令和3年3月31日の期限までに更新講習を受講しなかったので、高校専修免許(数学)と中学一級免許(数学)を持った公立高校の教員でしたが、この制度により教員免許が失効して、今は中学や高校の数学の授業を担当できません
▼資格には、一定水準の技術を認定するだけでその資格がなくても該当業務に従事できるものと、医師、看護師、薬剤師、弁護士、公認会計士、建築士などその資格がないと該当業務に従事できないものとがあります。学校の先生の教員免許は後者の資格の一つです。
▼そして、これら医師、弁護士などの資格は、そのほとんどが終身資格で更新制度はないと承知しています。しかし、教員免許には10年ごとの教員免許更新講習の受講が義務づけられています(公立学校教員には、加えて採用1年目と10年目に法定研修受講も義務付けられている)。同じように重要な資格なのに一貫性が無いと思うのは私だけではないはずです。

文科大臣の7/6記者会見での関係コメント全文「昨日開催された教員免許更新制小委員会において、現職教師の教員免許更新講習や現職研修に関する認識等に関するアンケート調査結果が公表されたことは承知しております。教員免許更新制につきましては、従来より、教師が多忙な中で限られた時間を使って更新講習を受講しなければならず、個々のニーズに合った講習ではなく、スケジュール的に受けられる講習を受けているなど、負担感や不満も生じているとの声を私としても聞いておりました。このような中、今回の調査結果は、教員免許更新制に負担感や不満を感じている教師の方が相当数いらっしゃるという状況を反映しているのではないかと思います。教員免許更新制につきましては、本年3月12日に、中央教育審議会への諮問の中で、必要な教師数の確保とその資質能力の確保が両立できるよう、何らかの前提を置くことのない抜本的な検討が行われている途上ですが、引き続き、議論を深めていただきたいと考えております。私としては、そこで議論をしっかりと見守りつつ、スピード感を持って制度改革を進めてまいりたいと思います。満足度、「満足」と「やや満足」を足すと6割という結果なので、必ずしも講義の内容が不満だということじゃないんですけれど、それと、要するに、教師としての現場でのスキルの関係性がないものも受けなければならないので、わかりやすく言うと講義は面白かったけど役には立たないという事態が生じているんだということが、ミスマッチがよく浮き彫りになった結果じゃないかと思っています。」

Yahooニュース 7/10【教員免許更新制廃止へ 文科省、来年の法改正目指す】

以下の画像は「朝日新聞デジタル:先生に10年の「有効期限」 教員免許更新制って何?」より引用


現職教師の教員免許更新講習や現職研修に関する認識等に関するアンケート調査結果(文科省)

荻生田光一文部科学大臣記者会見録(令和3年7月6日)
中央教育審議会教員免許更新制小委員会の議事録等