406 先生働き方改革の給特法改正成立 (20250614)

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▼2025/6/11に、公立学校の先生の勤務条件を定める「給特法(公立学校教員給与特別措置法)」が改正されました。
▼私が羽島市議会一般質問で先生方の働き方改革推進を話題にしたときに、この給特法のことを「教員定額働かせ放題法」とか「天下の悪法、給特法」とか発言したところ、当時の議長から「天下の悪法という表現は議事録から削除すべき」と提案され削除した記憶があります。
▼この給特法の最大の問題点は、公立学校の教員を労働基準法の適用外としている点です。その一つが、公立学校の教員には、膨大な残業を強いながらもその残業時間を勤務を命じられた労働時間として認めず、一切の残業手当(時間外勤務手当)を支給しないと定めていることです。今回の改正では、残念ながらこの根本的な問題点は改正されませんでした。公立学校の先生方に労働基準法を完全適用するという至極真っ当なことが、恐らくは、先生に余りに多くの残業をさせているためその分の残業手当を払うお金がない、という理由で見送られたと想像しています。金がないのでサービス残業を強制するなど、まるでどこかのブラック企業のようです。
▼その代わりに、残業しなければならない先生にも、勤務時間終了後すぐに帰ってしまう先生にも、どの先生にも等しく
残業手当の代わりに給料の10%相当のお金(教職調整額)を支給することになりました。10%というのは概ね月16時間分(毎日1時間弱)の残業手当に相当します。勤務時間前の朝の登校指導と昼の休憩時間の給食指導だけでも月16時間は越えそうです。
▼一方、先生の働き方改革推進として、先生の業務量を減らすとか、先生の担当授業時数を減らすとかの様々なメニューが改正法に盛り込まれていますが、誰が何をいつまでにどう変えるのかという具体的なことは、相変わらず学校現場に丸投げとなっています。これでは、学校現場の負担が増えるだけで先生の働き方改革は進みそうにありません。むしろ「他の公務員より10%余分に貰っているのだから、このくらいのことはやって当然」と思われるような気さえします。実際に私は、県教委で人事管理の仕事をしていた時に「教員は4%(当時)貰っているのだから」と指摘されたことがあります。
▼6/13の羽島市議会一般質問で「羽島市ではR7/6/9時点で教員4人が未充足」という答弁がありました。教員配置は、県教委が定める「この学校はこの人数の教員で運営してください」という教員数があり、その教員数分の教員を県教委が4/1に配置します。そして、この4/1に配置されるすべての教員は、県の教員採用試験に合格した教員(教諭)であるのが本来の姿です。
▼しかし、教員志望者が少ないため採用試験に合格した教員(教諭)が不足する結果、必要教員数だけ配置できず、代わりに臨時採用の教員(講師)を任用する場合があります。この採用試験に合格した教員(教諭)が配置できなかった人数を未充足ということがあります。さらに、代わりの臨時採用の教員(講師)が見つからなくて、本当に先生がいない、足らないという場合があります。この先生がいない、足らないという人数を未充足という場合もあります。また、その学校に勤務していた教員が病休や産休・育休を取得したり年度途中に退職した場合には、その補充の先生が必要になります。そして、この補充の先生が見つからない場合もその人数を未充足という場合があります。
▼今回の答弁の4人未充足が、これらのどの未充足のことか分かりませんが、教員のなり手がいなくなってきていることは確かです。教員のなり手がいないということは、公立学校教育崩壊が目前に迫ってきていることに通じます。そして、一度崩壊しかけるとその勢いが急速に増していくことは容易に想像できます。このことを、今回の給特法改正の給料10%増で解決できるはずがありません。
▼批判ばかりしていても未来ある子ども達に申し訳ないので、学校教育の専門家として、また羽島市議会議員として、微力ながらも私にできる事をしっかりとやっていこうと思っています。ご指導と応援をよろしくお願いします。

詳細は文部科学省HPからどうぞ(ここをクリック)
文部科学大臣メッセージに対する論評(Yahoo!へ)
ある公立学校教員のつぶやき(Yahoo!へ)

405 令7年6月議会 日程・一般質問一覧 (20250606)

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▼2025/6/5に令和7年6月議会が開会しました。年度当初の予算に盛り込めなかった事業については、この議会で補正予算を審議し対応します。今回は羽島市役所旧本庁舎跡地整備に関する予算などを審議します。跡地活用方法をしっかり検討するまでの繋ぎとしての仮設駐車場整備などの予算です。他には羽島市民病院の将来像についても議論がありそうです。全国ほぼすべての国立・公立病院が赤字経営という状況では、誰が羽島市民病院を経営しても結果は同じとも思われ、議会で経営責任を追求することはあまり意味がないような気がします。国や県の医療政策をしっかり理解した上で、羽島市民病院の将来像について建設的な議論が交わされることを期待しています。
6/13(金)~6/17(火)の一般質問では議長を除く17人中14人の議員が質問します。羽島市議会では1人~2人の会派が多く9会派もあるので、14人中9人が所属会派の代表質問として優先的に質問します。残り5人は代表質問終了後に質問します。なお、私は清風クラブの代表ですが代表質問は交代で務める予定です。今回は、ダブル南谷の先輩が代表質問を行います。私の質問は順調ならば最終日6/17(火)13時からになります。
▼1項目目は、発達障がいなどの障がいを持つ年少から年長の幼児への支援について議論する予定です。羽島市内には、特別な支援を必要とする幼児は何人いるのでしょうか。私独自のデータ分析による人数と羽島市福祉担当部局が把握している人数との間に差はあるのでしょうか。もしもあるとしたら、何故そのような差が生じるのでしょうか。そんなことから、どのように支援していくかの議論をスタートさせたいと思っています。
▼2項目目は、教育行政に関する計画策定の生産性・効率性を向上させて、もっと学校現場への具体的な支援に時間をかけましょう、という議論です。
▼それぞれどのような議論になるのか分かりませんが、興味関心のある方には議場まで来ていただいて傍聴していただくか、あるいはネットで議会中継を視聴してください。そして、応援していただけると嬉しいです。

市議会ライブ中継・録画中継(羽島市HP)


404 羽島市水防演習 (20250530)

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▼2025/5/11に羽島市桜堤サブセンター(木曽川右岸堤)において令和7年度羽島市水防演習が実施されました。羽島市各町の10水防団約220人が集まり、屏風返し工、月の輪工、釜段工など11種類の水防工法を実施しました。特別参加の少年少女水防隊は積土のう工を実施しました。
▼地域の水防団員の方々が、このような訓練を積み重ねながら水防体制を整えていただいているお陰で、私たちは安心して生活することができます。間もなく梅雨となりますが、川に囲まれている地域に住む私達にとっては感謝しかありません。ありがとうございます。
▼県からは河川課長と一緒に私の元同僚の県職員(といってもかなり年下になりますが)が来ていて、河川行政や県の防災業務などについて意見交換をしました。「近年、災害発生回数が多くなるだけでなく、災害種類も多くなってきていて、事前の防災減災対策が多岐にわたり財政的にも人材的にも厳しい状況を迎えつつある」というような話が印象に残りました。他にも他愛のない昔話で盛り上がりました。10数年前が懐かしかったです。
▼水防演習関係者の皆様、お疲れ様でした。これからもよろしくお願いします。





403 小学生の体験学習 (20250523)

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▼2025/5/21に地元小学校1・2年生がサツマイモ苗を植えました(総合的な学習の時間かな?)。約150本植えたので300個以上のサツマイモが収穫できそうです。
▼私も会員となっている地元老人会の方々がお手伝いをしました。多くの方にとっては小学生になった孫のためのお手伝いです。「孫のために頑張るぞー!」と、トラクターで耕したり、畝立てをしたり、石灰や肥料を散布したり、マルチを引いたりして準備万端です。
▼私からは、サツマイモの苗の植え方を子ども達に教えました。その際に、「苗は横に寝かして植えるよ。どうして横に寝かして植えるのかな。不思議だね。学校へ戻ったら先生と一緒に考えようね。」と探求的な学びのネタを提供しました。

402 市監査委員に選任される (20250516)

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▼2025/5/13に羽島市議会臨時議会が開催され条例改正や補正予算などの審議が行われました。法改正による条例整理や予算精算によるものです。併せて、議長・副議長・委員会などの議会構成も審議されました。
▼羽島市議会では、議長は法律で4年任期と定められていますが、1年経ったら自ら辞表を提出して交代することが慣例となっています。今回も慣例に従って議長・副議長から辞表が提出され選挙が行われました。
私は、市長から監査委員に指名され議会の同意を得て選任されました。「監査委員は何をする人ぞ?」と市民の方々は疑問に思われるかもしれません。私自身は、県教委幹部、県立高校の校長の時に何回も県の監査を受けてきたので、監査とはどのようなものか体験していますし、またその厳しさも経験しています。
▼羽島市の監査委員会から頂いた資料によると、羽島市の監査の基本方針は、①決算等が地方公会計基準等に準拠して適正に表示されているかどうかという「会計監査」と、②予算の執行・事業の経営が適正、効果的、効率的、経済的に行われているかどうかという「事業監査」を実施することになっているようです。
▼私は
、①の「会計監査」を会計分野を専門とする民間の監査委員が中心になって実施し、②の「事業監査」を市民から負託を受けた議員が中心になって実施する、というのが監査制度の仕組みかなと想像しています。県の監査はそのような仕組みで行われていたと記憶しています。なので、私が県教委幹部や校長として受けてきた監査は②の「事業監査」のみで、①の「決算監査」は会計担当職員だけで受けていました。羽島市ではどうでしょうか。羽島市と県とでは監査の在り方に違いはあるのでしょうか。楽しみでもあり、興味津々でもあります

南谷きよし の プロフィール