202 下水道料金の適正化

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▼2021/7/30に羽島市上下水道事業経営審議会を傍聴しました。「下水道使用料等の適正水準の確保」が議題だったからです。
▼羽島市の下水道使用料は、聞くところによると過去20年間値上げしていないため、岐阜県内21市中最も安いらしいです。一方「財政の安定化対策」の中で市職員の給料は削減中です。このような状況は「バランスが悪いな」と思うのは私だけではないと思います。その疑問から傍聴して勉強してきました。
▼国は、下水道使用料で賄うべき経費(維持管理費等)を使用料だけで賄えず税金等で補填している場合には、早急に使用料の適正化(全国平均の3,000円/20㎥を推奨)に取り組むよう通知しているようです。
▼羽島市の令3~7年の5年間の見込みでは、使用料で賄うべき経費約20億円に対し、使用料収入が約15億円、一般会計からの税金等による補填が約5億円(税金から年間約1億円の補填)と、会議資料から読み取りました。
▼この税金からの年約1億円補填は下水道使用料の幾らぐらいに相当するのでしょうか。私の計算では、令和2年度の下水道の年間有収水量は257万㎥なので1億円÷257万㎥=39円/㎥。20㎥では約780円に相当しそうです。
羽島市の下水道使用料は20㎥あたり2150円なので、780円を加算すると2930円になり、国が推奨する3000円、県21市平均の2930円と同程度になります。
▼勿論、机上の計算だけではダメなことは当然で、値上げの市民生活への影響、下水道を利用していない者の負担、教育や福祉等を総合的に見渡した上での選択と集中などなど、考慮すべき事は多くあります。次回の審議会では具体的な議論が交わされるようですが、委員の皆様よろしくお願いします。

令和3年度第1回羽島市上下水道事業経営審議会の会議要旨等【令和3年7月30日開催】
130 市上下水道経営審議会
83 市下水道審議会

各務原市前渡西町に平成3年4月から「岐阜県各務原浄化センター」が稼働しています。木曽川右岸流域下水道で県内4市6町が関係しています。近隣では、笠松町、岐南町、岐阜市、各務原市などです。汚水といえども水は高いところから低いところへ流れます。なのに、各務原市に処理場があるため、長森、岐南、川島などでポンプアップして低いところから高いところへ汚水を送っています。
▼だったら「羽島市も加入して羽島市の木曽川河川敷に浄化センターを作れば良かったのでは?」と誰でも疑問に思いそうです。どうも、県当局もそのように考え、羽島市に木曽川右岸流域下水道への加入や浄化センター建設を打診したらしいです。
▼しかし、羽島市に浄化センターが作られる事はありませんでした。その結果、羽島市単独の下水道となり、現在では、その建設、維持管理の財政負担が重くのしかかっています。
▼当時の状況は私には分かりませんが、目の前の問題にとらわれることなく、未来を見通して判断することは難しいものですね。

木曽川右岸流域下水道「岐阜県各務原浄化センター」のパンフレット(PDFファイル)

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