312 大学生が教員にならない理由 (20230825)

[通算HP閲覧回数 72,930回 (2023/8/25現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]

▼2023/8/21に岐阜県教育委員会が「教職(学校教員の職)魅力化に関する大学生調査」の結果を公表しました。
▼この調査は、教員の仕事を魅力ある職業に改善するため、2023年3月に、岐阜大学や岐阜聖徳学園大学の教育学部などで教職課程を学んだ大学4年生を対象に実施されました。回答者は273人、回答率は37.7%でした。
▼「学校教員以外の進路を選んだ理由」では、「休日出勤や長時間労働のイメージがあるから」が、「とても当てはまる」47.4%、「やや当てはまる」31.6%と、実に79%が教員にならない理由は「休日出勤と長時間労働」と回答しました。
▼文部科学省では、教員採用試験の改善や教員の時間外勤務に対する手当の増額などを検討しているようですが、教員志望者を増やすためには「休日出勤と長時間労働」という根本的な問題の解決が必要です。昔の嫌な言葉、「先生にしかなれない、先生にでもなるか」という「でもしか先生」が復活しないことを願っています。
▼なお、「学校教員を選んだ理由」では、「児童や生徒と関わることが好きだから」が、「とても当てはまる」68.2%、「やや当てはまる」28.3%、合計で96.5%でした。嬉しいことです。この学生たちが、学校という職場で、初心を忘れさせられ失望させられてしまう、ということが起きないようにしたいものです。
▼私も、教育に携わってきた者として、羽島市議会議員として、精一杯頑張りますのでご指導ご支援をよろしくお願いします。


「岐阜県の教職魅力化のための大学生調査結果概要」 PDF 岐阜県教委発表
304 教員働き方改革を中教審へ諮問 (20230630)
260 教員採用試験2年連続2倍割れ (20220826)

310 農業と教員の働き方改革 [6月議会一般質問] (2023/8/11)

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▼2023/6/20に6月議会一般質問をしました。質問内容は「羽島市の今後の農業」「羽島市の教員の働き方改革」です。4月の選挙で公約に掲げた「経験を生かして 子育てと教育」「本気で 議会改革」「新たな挑戦 持続可能な農業」から、選挙後最初の一般質問として、まずは教育と農業を取り上げました。
▼農業については、羽島市の稲作の現状と課題、稲作の担い手の高齢化への対応など、基本的なことを質問しました。今後、今回の答弁内容や地域の稲作の担い手さんのご意見などを踏まえながら、質問を深めていくつもりです。
▼教育については、岐阜県公立小学校の採用倍率が2年連続で2倍を割っている現状から、今は学校崩壊の瀬戸際にあること、そして国はいよいよその対策に本気で取り組む気配を見せていることなどに触れながら、羽島市の教育改革の進め方について質問しました。
▼質問内容と答弁内容はこちらのPDFファイルからご確認ください。(令5年6月議会の一般質問文と答弁 (PDFファイル) はこちらからどうぞ

南谷きよし の議会一般質問

 

308 山県市方式 小規模校守る (20230728)

[通算HP閲覧回数 72,316回 (2023/7/28現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]

▼2023/7/20の岐阜新聞に、山県市の「統廃合せずに学校間連携」という記事がありました。少子化が進む中、多くの市町村では学校を統廃合して学校規模を維持し教育水準を保とうとしていますが、山県市ではあえて統廃合せずに合同授業などの連携を深めることにより現在の教育水準を維持しようとしています。
▼記事にある伊自良中と美山中の間の移動には、片道でバス乗降を含めて授業1コマ分弱の時間が必要と思われますが、移動しないですむ情報通信技術を活用した両校合同授業なども実施するのでしょう。 ( 山県市立小学校及び中学校適正規模等検討委員会の答申はこちらからどうぞ )
▼一方、恵那市南部(岩村、山岡、明智、串原、上矢作の五地域)では、各地域にある五中学校を統合する計画が進んでいます。2023/2/12の中日新聞によると、恵那市教委の教育長は「子どもたちを多くの考えに触れさせ、社会性を育んでほしいため、大きい学校で生活させたい。一学年に複数の学級がある学校を早くつくりたい」と説明されているようです。 ( 恵那市教委の恵那南地区中学校の再編に関する考えはこちらからどうぞ )
▼少子化が学校教育へ及ぼす影響への対応方法は、それぞれの地域の状況によって変わるのは当然です。どのような対応が最善だったかは、未来から現在を振り返った時にしか分からないのかもしれませんが、その地域、地域で英知を集めてその時に最善と思われる方法を選択したいものです。

 

307 かくれ校則と不登校 (20230721)

[通算HP閲覧回数 72,119回 (2023/7/21現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]

▼2023/7/19にテレビを眺めていたら「かくれ校則」「不登校」という言葉が耳に飛び込んできました。早速ネットで検索したら美濃市教育委員会の不登校対策の紹介だったようです。
▼一言でいうと「小児科医師と学校との連携を深める」なのですが、私が知っているパターンと比較すると、美濃市の取組は一歩も二歩も深い連携の実現を目指すものでした。
▼この取組そのものも素晴らしいのですが、テレビを見ていて私が「そうだ、そうだ、その通り」と思ったことは、「加藤医師は、約1000例の不登校の子どもたちを診てきた経験から、不登校=“だいじょうぶ感”の低下だと捉えている。主な要因は、起立性調節障害や発達特性、知的アンバランスなどの「内的環境」や、家庭や学校などの「外的環境」にあると考えている。とくに外的環境の影響は大きく、例えば、授業中の「全員挙手」の強制や、授業が始まる3分前に勉強を始める「3分前学習」など、学校の中にあるさまざまな非公式のルールを、加藤氏は「かくれ校則」と呼び、これが不登校の最大の要因だと指摘する。」というコメントです。
▼美濃市教委教育長は「現場によっては、自主的な活動でも子どもたちが互いを管理し合うような姿が見られる」「学力を身に付けさせるために、教員が子どもをコントロールする方法を取っていた」「確かに子どもたちの息苦しさにつながっているのではないか」「よかれと思ってやってきた指導が、子どもだけでなく教職員自身も苦しめていることに気づいた」ともコメントされています。
▼詳しくは、東洋経済ONLINEの「美濃市が「医療者と連携」し、市を挙げて不登校対策に取り組み始めた訳 学校の非公式ルール「かくれ校則」も見直す方針」をご覧ください。 ( 記事はこちらからどうぞ )。

305 学校と対話型人工知能AI (20230707)

[通算HP閲覧回数 71,623回 (2023/7/7現在)、連絡先:info@minatani-kiyoshi.com]

▼2023/7/4に、文部科学省初等中等教育局が対話型人工知能(生成AI)を小中学校などで活用する場合の暫定的なガイドライン ( 文科省小中局「生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」(2023/7/4発表)はこちらからどうぞ(PDF) )を発表しました。報道によると教育効果として以下を示しているようです。
▼私は、目の前の対応をどうするかということより、生成AIで質問すればすぐに表示してくれる知識を、頭の中に記憶させることを繰り返すような教育から、教科や分野にかかわらず「科学的な見方や考え方」を身につけ「論理的思考力」を育てることに最大の力と時間を注ぐような教育へと早急に変わることが必要だと思っています。子供たちの未来のために頑張ろう。

▼試しに、自宅のパソコンを使ってチャットGPTに「学校でChatGPTを使う場合の留意事項は何か」と入力してみたら、以下のように応答してきました。 「へえーっ!」といった感じですね。