172 小学校教科担任制と教員採用

(通算HP閲覧回数 34,652回  2021/2/5現在 )
▼2021/1/27に「小5・6 教科担任制」「2022年度めど」「理科、算数、英語を例示」という中教審答申の報道がありました。

▼学校の授業形態は子供達の発達段階に合わせた方法が採用されてきました。その流れで、小学校は学級担任制、中学校と高校は教科担任制となっています。

▼教科担任制や選択制などが、大学から高校へ、高校から中学校へ、中学校から小学校へと広がってきています。子供達の発達が早くなったのでより早期の対応が必要になったのか、それとも社会の要請なのか、私にはどちらなのか分かりません。
▼報道によると、小学校教科担任制の導入については「授業の質が高まる」「教員の負担が減り働き方改革につながる」とあるので、子供達の発達の変化より社会の要請の方が強いのかもしれません。

▼それはともかく、今後は小学校教科担任制導入に向けた環境整備が重要になります。理科、算数、英語を専門の先生が担当することができなければ、今回の改革の意味が全く無いばかりか、先生が頻繁に入れ替わることで小学生の落ち着きがなくなるなど、心の発達に逆効果である可能性もあるからです。いわゆる小学校教科担任制の学級経営や生徒指導上の課題です。

▼そして環境整備で最も重要なことは、理科、算数、英語の専門の先生を小学校に確保することです。中学校の先生が小学校でも教えることで対応すると説明されることがありますが、中学校の理科、数学、英語の授業時間数、それに伴う必要教員数は変わらないので、現状では中学校に理科、数学、英語の先生が余っているわけではなさそうです。むしろ、中学校でも先生は不足している状態と思われます。

▼根本的には、理科、算数、英語を専門とする先生を、小学校1~4年生分も含めた必要人数分だけ、小学校に確保(新規採用)することが必要になります。現在の小学校の先生には専門の偏りがありそうなので、当分の間は小学校教員の新規採用は理科、算数、英語を専門とする者が中心になるぐらいの勢いが必要かもしれません。
▼しかし、教員養成大学の教授へはともかく教員志望学生への影響は大きそうです、子供達中心か、教員養成大学中心か、県教委には難しい舵取りが求められます、 いずれにしても教員養成大学のあり方、教員採用のあり方を根本的に変える必要がありそうです。

▼なお、最近の岐阜県小学校教諭の採用試験には算数と理科について特別枠(私が県庁勤務時に導入しました)が設けられおり、これらを専門とする先生を少しでも多く採用しようという姿勢が見て取れます。また、中学校英語教員免許を持っていると加点される制度もあります。

令和3年度採用岐阜県公立学校教員採用選考試験実施要項 (PDFファイル)

▼しかし、このような採用試験の工夫をしても、2/3の新聞報道によると、公立小学校の教員採用試験の競争率は岐阜県2.2倍、全国平均2.7倍、中学校は岐阜県3.5倍、全国5.0倍で、両方とも全国より低いという大きな問題があります。しかも、合格後に採用を辞退する学生もいるので実際にはもっと低いと思われます。

▼「学校はブラック職場」(最近はやっとエアコンが効いた職場になりました)「夜遅くまでサービス残業やらせられ放題」「土日の休み無しで働き詰め」とも言われるような勤務条件を改善して、「学校の先生は魅力的な仕事」と大学生が思うようにならないと、希望さえすればどんな人でも教員になってしまう日が現実となり、教育が崩壊しかねません。
▼このような現状の中で、本当に小学校5・6年で理科、算数、英語について専門の先生が質の高い授業を展開できるかどうか、疑問が膨らみます。形だけ整えて中身が伴わない結果になるのではと心配しています。そうなると、子供達が犠牲になってしまいます。
▼まずは目の前の課題を正確に分析し、その対策をしっかり実行して課題を解決する。その上で新しい政策に取り組まなければならないと思います。教育に理解があり政策立案力、実行力溢れる江崎氏が知事になっていれば大きな希望が持てたのに、本当に残念です。
▼そう思っていたら、HP掲載2日後に岐阜新聞社説で同じ内容が取り上げられました。もっと、もっと大きな声になって、県教委を動かしてほしいものです。

171 学校教育のこれから(中教審答申)
86 教員多忙化解消と研修校
70 いじめと実習校
45 小中教員の研修校

171 学校教育のこれから(中教審答申)

(通算HP閲覧回数 34,268 回  2021/1/30現在 )
▼2021/1/26に中央教育審議会答申が発表されました。タイトルは『「令和の日本型学校教育』の構築を目指して ~全ての子供達の可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~ 』です。

▼まだ答申内容を勉強中なので、今回は新聞記事や答申概要の御案内だけですが、答申本文から一つだけ御紹介します。
▼「第Ⅰ部総論」「3.2020年代を通じて実現すべき「令和の日本型学校教育」の姿」「(2)教職員の姿」の22ページに「学校における働き方改革の実現や教職の魅力発信、新時代の学びを支える環境整備により、教師が創造的で魅力ある仕事であることが再認識され、教師を目指そうとする者が増加し、教師自身も志気を高め、誇りを持って働くことができている。」という記述があります。2020年代が終わる9年後にはこのような姿が実現されていることを心から願っています。私も微力ながら精一杯努力してまいります。





「中教審答申 概要」 PDFファイル
「中教審答申 本文」 PDFファイル

169 江崎よしひで 古田知事 と教育界

(通算HP閲覧回数 33,774 回  2021/1/26現在 )
古田知事のFacebookに1/24夜当選時の画像がUPされていました。
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中央は古田知事、左隣は奥様かな。その左は誰だろう。
知事の右隣は現職教員の元岐阜県教育長(現私大学長)である選対本部長、その右隣は知事選直前の12/27に岐阜県教育委員を辞職された方に似てるかな。
このような当選者と教育関係者が一緒に喜ぶ当選当夜の画像に触れると、戦争の反省を踏まえて教育の政治的中立を一生懸命守ってきた岐阜県教育委員会の努力は…
このような画像は毎日懸命に子ども達のために頑張っている岐阜県1万7千人の先生方の目には触れさせたくはない。
悲しい。

158 江崎よしひで氏を知ろう!

【飛騨市長都竹淳也氏のFacebook(12/21)を参考にしています】
▼「江崎よしひでさんを応援する勝手連」の皆さんが、江崎よしひで氏の対談や講演会質疑応答をテーマ別に切り出した動画を作られました。江崎よしひで氏が、シナリオも事前調整もなく、いきなり問われてその場で答えられた記録動画です。
▼私も、江崎よしひで氏が講演会最後の質疑で会場から教育について尋ねられた時、「STEAM教育」に触れながら教育への熱い想いを語られるのを拝聴しました。私は元教員ですが、その内容は私の考えと同じで、江崎よしひで氏の教育に対する理解の広さ、深さ、想いの強さに感動しました。(教育系以外の中央官僚なのにSTEAM教育を理解されていることも大きな驚きでした)▼是非とも下のYouTubeへのリンクから動画をご覧いただき、江崎よしひで氏を知ってください。必ずや応援したくなり、江崎よしひで氏が語る岐阜県の未来を実現したくなることでしょう。
( HP閲覧回数 27,678 回 )

◯教育とはなにか・子育てとは何か (8:59)
◯STEAM教育って何? (10:47)
◯一人親家庭、貧困家庭について語る (4:11)
◯重症心身障害児・者、弱い立場の人たちが希望を持てる社会にするには? (7:26)
◯教育へのタブレット端末の活用についての考えを語る (8:45)
◯岐阜の産業の未来について (10:21)
◯外国人労働者との共生社会について (6:09)
◯「教育と子育て」江崎よしひで&都竹淳也公開対談 (1:02:21)
◯江崎よしひで時局講演会・飛騨市古川会場(2020年12月4日) (1:12:12)

157 江崎よしひで「かえれば、かわる!」
155 江崎よしひで開所式 1100人
154 教員(大学学長)が選対本部長はOKなの?
153 岐阜県知事選の争点は何?

156 生涯学習を市長部局担当へ

▼2020/12/17の市議会一般質問で生涯学習について質問しました。
1/24岐阜県知事選挙で話題となっている江崎よしひで氏は、「コロナの先にある社会に向けて人生100年時代の幸せのかたちをつくる」の講演で、「人生の後半ともいえる60歳以降の人生では、現役時代の名刺や肩書きを必要としない、自分自身の生き方そのものとしての社会に役立つ活動が大切であり、高齢者がそのような活動を普通に行っている社会になれば、みんなが幸せな素晴らしい未来が待っている。是非ともそのような未来を創りたい。」と仰っていました。江崎よしひで氏のように、コロナ対策だけでなく、コロナ後に向けた明確な方向性を分かり易く示すことはとても重要です。
▼私も全く同感で、生涯学習は「人生100年時代」に向けて、社会のあり方を変えていく重要なツールとなり得ます。教育の枠を超えた、地域づくり、未来の社会づくりのための重要なツールへ生涯学習を変えていくべきだと思います。
▼であれば当然、生涯学習を教育委員会が担当するよりも市長部局が担当して、市の将来構想に基づく施策の一つとして、総合的、横断的に立案し、効率よく実施する体制を構築することが望ましいわけです。
▼松井市長からは「市役所の機構改革、施策の推進体制、人材配置、事務分掌のあり方などを検討し判断する。また、仮に部局という形にする場合には、現在の市民協働部門と生涯学習部門を合わせた部もしくは局という構成が、市民の方々と共に歩む、学ぶというまちづくり、人づくりにつながると考えている。」という非常に前向きな答弁を頂きました。
▼今回の質問の背景の一端をご紹介しました。他にもGIGAスクール構想の質問もしましたが後日御紹介させていただきます。
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