416 地方自治推進のための議会の役割 (20250822)

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2025/8/21にふれあい会館で開催された県市町村研修センター主催市町村議会議員セミナーに参加しました。武庫川女子大教授金﨑健太郎氏の「これからの地方議会への期待~人口減少社会を見据えて~」の講演を拝聴しました。この方は元総務省官僚の方です。
▼講演では、多くの議員にとっては既知である少子高齢化、地方議会、地方分権、地方自治などの今までの経緯、現状、今後の課題などの説明が大部分でしたが、最後の方で、そのような状況の中で地方自治、住民自治を一層推進させ充実発展させるための地方議会の役割や在り方についての指摘がありました。

▼講師が指摘されたことは、
①これまでの地方分権改革では、国から県市町村への上下・主従関係から国と県市町村の対等・協力関係へ移行し、地方公共団体の自治に力点が置かれていた、②これからの地方分権改革では、地方自治体の自治から住民意思の反映がより重要になる住民の自治に力点が置かれる、③そのためには、市民・企業・議会・行政・大学など多様な主体が得意分野の社会課題を解決する共創社会へと移行しなければならない、です。そのためには議会と首長の二元代表制の在り方についても考える必要がある、ということです。
▼私としては、地方分権改革を進めるための議会と首長の二元代表制の在り方について詳しく知りたかったのですが、その点については現職議員が聴衆のためか少し
歯切れが悪かったです。しかし、講師の指摘を総合すると、「議会の重要な役割は行政(首長)に対するチェック機能・監視機能だ」と声高に主張する時代は終わりつつあるようです。住民自治を実現するための議会という考え方が重要なようです。