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▼2024/12/26に12月議会が閉会しました。閉会日には議案の採決が行われます。そこで妙なことが起きました。羽島市民病院の経営は、コロナ禍後の患者数減少が想定以上となり、また光熱費や材料費の値上がり、人件費増などもあって、とても厳しくなっています。そこで、市民病院が年度末まで安定した病院経営をするための運転資金を確保する予算として、市一般会計から病院会計へ約1.6億円支出する市会計予算案(議67号)と、病院会計が市一般会計から約1.6億円を受け取る病院会計予算案(議68号)の2本の議案が議会で審議されていました。妙なことというのは、この2本の議案の採決の際の議員の賛否結果のことです。
▼常識的には、そして論理的にも、支出する市会計予算案と受け取る病院会計予算案は表裏一体の関係なので、両方の予算案に賛成するか、あるいは両方に反対するかのどちらかだと思われます。しかし、先月の市長選で川瀬候補を積極的に支援されていたあるベテラン議員は市会計予算案に賛成して病院会計予算案には反対されました。要するに、市が病院へお金を出すのはOKだけど病院がそのお金を受け取るのはダメというわけです。
▼予算案のある部分についてだけ反対する場合には、予算案全体に反対するのではなく、全体の整合性をとりながら反対する部分のみ削除などした修正予算案を議案として提出し、議会での審議にかけます。ベテラン議員として、他の議員への模範となるような議員活動をしていただきたかったところです。修正予算案といっても、もし「経営診断業務は市民病院の経営改善に役立たない」ので反対ならば、病院会計予算案の第4条債務負担行為を削除するだけのことと思われます。また、もし「しばらくの間の運転資金に充てるための10億円の借入は不要」なので反対ならば、病院会計予算案の第3条の「なお」以下約40文字と市会計予算案の病院事業会計貸付金を削除するだけと思われます。そのような修正案を提案することなく、ただ反対をするだけでは、市民から「口先だけ」とか「市長への嫌がらせ」とか「スタンドプレー」とか言われないかと心配になります。
▼今回の妙な出来事には、このような手続き上のことよりもっと重要なことがあります。それは、今回の病院会計予算案に反対ということは、年度末まで安定して病院経営するための運転資金約1.6億円を確保する案に反対ということであり、年度末に向けて病院の運転資金がショートしてもやむを得ないということであり、そして資金ショートした結果、職員や医師の給料が払えない、電気代や水道代が払えないなど羽島市民病院閉鎖の可能性が高くなっても仕方がない、と思っているということです。今回の病院会計予算案に反対することは「羽島市民病院を閉鎖することになっても良い」と主張したこととほぼ同じなのです。
▼「年度末まで市民病院の医療行為を続ける」ことと「市民病院の経営を改善する」ことは別次元のことです。それをゴッチャにして、こっそりと羽島市民病院を閉鎖へ誘導するような行為は絶対に許されません。病院運転資金確保の予算案に反対されたベテラン議員は、本音では市民病院を閉鎖へ追い込みたかったのでしょうか。まさかそんなはずはないと思いたいのですが、約1.6億円の病院運転資金確保予算案に反対された事実はとても重いものだとも思います。
▼今年1年間お世話になりました。ありがとうございました。来年も相変わらぬご厚意を頂けますようお願い申し上げます。皆様良いお年をお迎えください。
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