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▼教員の働き方改革シリーズ第3弾(最終回)
▼2021/7/18岐阜新聞に、雇用延長等の仕組みを利用して定年退職後も学校で働き続けている教員の記事がありました。記事では、定年退職した校長の様子を中心に紹介されています。しかしこの記事内容では、教員の定年退職後の状況について、ある一面だけを紹介して読者をミスリードしてしまう可能性があると思います。
▼学校の教員には校長、教頭という管理職と、教諭という普通の先生がいます。記事のように、管理職には定年退職後も学校に残って再び校長を務めたり初任者の先生の指導を担当したりする方がいます。では、この記事には登場しない、普通の先生(教諭)の定年退職後はどのようでしょうか。私が知る限りでは、小学校ではその激務から二度と学級担任として教室に戻りたくないと思われる先生が多いようです。
▼岐阜県内の小学校には、先生が出産のために産育休で休んでも、あまりの勤務の厳しさから補充の先生が見つからず、残った先生で産育休の先生の仕事を分担して、更に更に厳しい職場となってしまっている学校もあります。私は、いつか破綻してしまうのではないかととても心配しています。
▼国や県のことですので市議会議員にできることは限られていますが、可能な限り力を尽くそうと決意を新たにしています。議員選挙に立候補した理由の一つでもあるし。
▼「教職とは何か」は重要なテーマです。しかし、学校を取り巻く環境が大きく変化した現代では、自分自身が昔の経験から得たものを分かり易く語っても、「これからの社会における教職とは何か」というテーマには対応しきれない気がします。教員の働き方改革の本質を理解して、その必要性と各教員が改革を実践すべき理由を、是非とも若い教員へ伝え指導して欲しいものです。
▼「大量採用抑制」も重要なテーマですが、少子化が進んでいるのになぜ教員が不足しているのでしょうか。なぜ、年齢構成が偏ったのでしょうか。岐阜県の行財政改革で、教員の新規採用数を抑制し臨時教員を増やすことによって人件費を削減したのもその理由の一つではないでしょうか。そこに触れないと問題の本質は伝わらないのではないかと思われます。
▼地元密着の岐阜新聞、頑張れー!!
【教員の働き方改革シリーズ第2弾】
209 先生の残業手当不支給に判決
【教員の働き方改革シリーズ第1弾】
208 教員採用試験 ついに2倍割る