79 市地域公共交通協議会

2020/1/21開催の羽島市地域公共交通協議会を傍聴しました。今後の羽島市の公共交通網形成計画や公共交通確保維持改善について有識者等が協議する会です。

羽島市の公共交通は岐阜羽島駅を主要交通結節点として、①新幹線②名鉄、大垣駅方面への③名阪近鉄バス、海津方面への④海津市コミュニティバス、輪之内方面への⑤輪之内町自主運行バス、そして、羽島市コミュニティバスの桑原方面の⑥南部線と市内循環の⑦はしまわる線4系統から成り立っています。新幹線岐阜羽島駅乗客数はH21の1,025,806人がH30の1,078,583人へと微増傾向、名鉄の羽島市内各駅乗車人数はH21の1,783,496人がH30の2,030,994人へと増加傾向(羽島市役所前駅と竹鼻駅は減少)、名阪近鉄バス利用者はH22の103,272人がR1の152,227人へと増加傾向にあります。一方、羽島市コミュニティバスの利用者はH22の148,177人がR1の101,343人へと減少傾向にあります。

この傾向は、通勤通学や一定程度以上の距離の移動では公共交通を利用するけれど、近くでの買い物や病院への通院、役所での手続き等では、公共交通よりも自家用車を利用するという実態が反映されているようです。その背景は、自家用車は便利で公共交通(コミュニティーバス)は不便ということのようです。この不便さを解消するためには、便数を増やしたり、きめ細かく市内を回ることが有効なのですが、市民の税金の使い道の優先順位からすると、そのような対策はかなりの困難を伴いそうです。このような環境の中、大垣から揖斐までの近鉄、恵那から明智までの明知鉄道、可児から御嵩までの名鉄など、「乗って残そう」合い言葉にした存続運動は多いです。ある元知事の方も「必要ならば乗らなければならない、乗らなければいつか無くなる、これが道理」と言っていらっしゃいました。

不便だから乗らない、乗る人が少ないから改善できないという、鶏と卵のどちらが先かという論争になってしまいそうですが、高校生・大学生・専門学校生や高齢の車所有者の方が「乗って残そう」とどの程度努力できるかが、公共交通確保維持改善のための重要ポイントかもしれません。全世代による冷静で論理的な議論が必要ですね。    ( HP表示回数 12,363 カウント )